食べ物が書名になっているが食べ物の本ではない。
紡績工場や織物工場に働く女性たちにまず焦点を当て彼女たちがどのように生きていたのかを記す。それから近代、現代の女性たちがどのように生きていたのかを記していく。
論点は多岐にわたるが女性たちが「わたし」を失っていたのではないか、という観点からその当時の女性たちの姿に迫っていく著作だ。
日米で自立して活動する女性たちの姿が記されており、個々の事例が印象的なのでそれに目を奪われがちだが著者が目指しているのはそれだけではない。「女性は自立した存在なのだ」という問題意識が根底にありそれの論証の本である。
そういう意味から言うとこの本は「エピローグ」から読み始めるのもよさそうだ。著者の意図はここに凝縮されているからだ。
わかりやすい書き方なので学術書であることを忘れさせる本でもある。