SONYのTC–2100Aというポータブルステレオカセットを持っていたことがある。TC–2100の改良版と言うことだ。両者の違いは、よく分からない。パネルの色が違うだけ、という記述もあった。この点についてはhttp://mabo400dc.com/tsuredure/post–5044/に記されている。
詳しい紹介はhttps://www.ssplusone.com/radio-and-audio/my-sony-audio/tc–2100-magazine-matic-p-d/や http://plaza.harmonix.ne.jp/~ita/1123/sony5–002.JPGにあります。
説明は上の記事で尽きているのだが、思い出深い機種なので、ちょっと記してみる。
TC–2100の発売は1970年だ。一見すると、普通のポータブルカセットコーダーなのだが、実はカセットデッキとしても使えるという機種だった。いろいろな使い方が出来て、あまり高価でない、というのがありがたかった。
デッキとして見るとRCA端子とDIN端子を備えており、当時の標準的な装備だ。ドルビーはまだ出現していない。
ほかにはイヤホン、ヘッドホン端子があり、内蔵マイクもあった。内蔵マイクがあるのは、ポータブルレコーダーの雰囲気を残している。残念なのは録音が自動のみだった事だ。オーディオ機器として見ると、欠点と言えなくもない。また、ヘッドホン端子は上面にあった。据え置いての使用を想定したのだろうか。今から思うと、側面にあれば持ち歩いてステレオ音楽が聞けたかもしれない。まだウォークマン発売以前だったので、そんなことは思いもよらなかったのだが。
ところで、FM東京が開局したのは1970年だ。このころスタートしたのが「ステレオ歌謡バラエティ」という番組だ。司会は青木小夜子さん。月曜日から金曜日の午後2時からの2時間放送だった。その後一人司会から各曜日ごとの5人司会に変わった。
この番組の画期的だったのは、流行り歌を放送したことだ。当時の歌謡曲やフォークソング、アイドル歌手の歌がステレオで聞けた。これについては、今思うとなんでもないことなのだが、「FM放送で流行歌を放送するとは、言語道断。FM放送はクラシック音楽のみを流すべきだ」という強い批判があったのを思い出す。しかし、流行り歌がステレオで放送されるのはうれしいことだった。
もうひとつ、NHK-FMの「ひるの歌謡曲」がしばらくして始まった。こっちは午後12時15分からの45分間の流行り歌番組で、曲の間にナレーションが入らないので録音しやすかった。
これらの番組から録りためた音楽が後にウォークマンおよび類似機種の音源になったような気がする。
この後の流れを追ってみると、この機種の録音機能を充実させたようなカセットデンスケTC–2850SD(https://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/sonyhistory-a.html)の発売開始が1973年、持ち歩いて音楽を聞く機能に特化したウォークマンの発売開始が1979年(https://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/sonyhistory-e.html)となる。
これとは別に1968年に国産初のラジオカセット、アイワ製TPR–101が発売されている。(http://sts.kahaku.go.jp/sts/detail.php?no=104810541015&c=&y1=&y2=&id=&pref=&city=&org=&word=TPR–101&p=2)
これらの流れは、カセットテープで聞く音楽がより身近になっていくことを示しているようにも思える。