かつてあった国立図書館の活動について記している。現在の国立国会図書館に吸収されてしまった図書館がどのようにして設立され、どのように利用され活動していたかについてを簡潔に記している。
結局は計画通りの建物が建つことはなく終わった図書館というのが日本における図書館の位置を示しているようでもある。
現在の司書養成課程の話や図書館の活動についての先人の奮闘の様が描かれている。話題はこの図書館のこと中心なので同時代に存在していたその他の私立、公立の図書館についての記述は多くはない。それでも帝国図書館から見た図書館界の動きは垣間見ることができる。
それまで存在しなかった「国立図書館」というものを兎にも角にも作り上げた熱意には感心した。
充実した参考文献リストは図書館の歴史について関心を持った場合にさらに知見を広げるのに役立つものだ。
私にとっては懐かしい名前がいくつも出てきたので、親しみを感じられた。