「人生を豊かにする名曲とその味わい」というサブタイトルが内容をよく示している。
「昭和歌謡」と題されているが「昭和の歌謡曲」の話題ではない。「昭和に流行った歌」という意味の「昭和歌謡」だと思われる。
分厚い本なのだが著者の年代とややかぶる年代なので知っている曲が多く一気に読んでしまった。
話題として取り上げられるのは映画やテレビドラマのテーマもあるので「この時代に注目を浴びた歌について記した本」と言えそうだ。
どうやら著者は昭和歌謡の大きなコレクションを持っていて日常的にそれを聞いているようだ。そのように聴き込んだ曲についてその特徴を記していく。
同時代の人はもちろん、それより若い世代にとってもこの時代の歌について知ることのできる本だ。
聴き慣れた曲が多いのだが著者の解説を読むと「また聞き直してみようか」と思うことが多かった。そういう意味ではガイド本とも言えそうだ。
巻末の「1959〜1988昭和歌謡年史」の一覧表は見ているだけでその頃にタイムスリップしたような気分になる。楽しくて有益な本だ。