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2021-12-20

荘園 伊藤俊一著 中公新書2662 中央公論新社刊 2021.9

荘園というのはよく聞くのだが、どういうものなのかよくわかっていなかった。専門の叢書もあったりするのだが、ちょっと専門的すぎる感じで手が出なかった。歴史辞典の記述は短すぎてよくわからないでいた。それで荘園というのはちょっと謎めいた存在になっていた。ところがそのものズバリの書名を持つこの本のおかげでようやく荘園というものがどういうものなのか納得できた。

そういう点ではわかりやすい本だ。律令制の外にあった私領のことを荘園というのだ、といえそうだ。これが長い間存在したのだが、室町時代が終わる頃になくなっていった、ということになる。

わかりやすい記述なので読みやすい本だ。貴重な情報としては荘園の存在した時代の気候のデータを掲載し、それを基にしてどのような時代だったのかを示している。なるほど、飢饉と洪水は日本には古くからあったのだなと思わせられた。

中世はあまり手が出ない時代なのだが、この本は興味を持って読む事ができた。長い間の疑問が氷解してよかったと思っている。

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