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2020-04-11

ハイティンク&ウィーンフィルのブルックナー

ハイティンク指揮のウィーンフィルにブルックナーの演奏を聴いた。中途半端にしか録音が残っていない。録音されたのは第3番、第4番、第5番、第8番とテ・デウムだ。なんでも、全集を録音する予定だったが、レコード会社の都合で中止になったのだそうだ。

テ・デウムが録音されていることからも、全集にしようという意図があったことが分かる。なんとも残念なことだ。もし完成していれば、ハイティンクにとっては2番目の全集になったはず。残された録音が素晴らしいだけに、余計残念だ。

ハイティンクはオーケストラをゆっくりの演奏させてその持ち味を引出し、そこに自分の考えを重ねていくスタイルを取っている。そのため、当時のウィーンフィルの音が満喫できる。そのためかどうか、以前は「凡庸な指揮者」という評価が多かったように思う。

私はそういう風には思っていなかった。確か、ハイティンクの2番目のベートーヴェンの交響曲全集の中の6番をFM放送で聞いたとき、みずみずしい演奏にびっくりし、それから注目するようになったからだ。オーケストラはコンセルトヘボウだった。今聞いてみても素晴らしい演奏だと思うのだが、何で評価が低かったのが不思議だ。ゆったりとした表現が物足りなく思われたのだろうか、と推測してはいる。

インターネットが普及し、色々な人が書くようになってからはハイティンクを評価する人が多く見られ、嬉しくなったことを覚えている。

音楽に決まった聴き方は無いとは思うが、ブルックナーは特別で、こういう演奏でなくてはいけない、と言う人が多い。独特の魅力のある音楽なので、ブルックナーの交響曲についてそういう風に言う気持ちは分からなくはないが、色々な演奏が合っていいようにも思う。私はそれぞれ特定の演奏だけがいいと思ったことはない。ただ、ゆったり聞ければいいと思っているので、そのあたりで好みが出ているのかもしれない。

ブルックナーの交響曲については以前のコンセルトヘボウの剛直な音もいいと思うのだが、芯があって流麗なウィーンフィルの音も捨てがたい。両方聞けるというのは素晴らしいことだ。

雑誌の記事でハイティンク指揮のウィーンフィルのブルックナーの交響曲があるのを知り、早速購入した。なるほど、美麗で、すっきりした音楽で、なるほどハイティンクらしいと思った。

ハイティンクもさすがに引退したようだが、長い期間にわたって緩みのない演奏を聴かせてきたのは珍しいことかもしれない。多くの録音のある指揮者で、手元にあるのはそのほんの一部になる。しかし大事にこれからも聞いていきたいと思っている。

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