大部の本だ。上巻735ページ、下巻760ページある。しかも小さめの字で上下二段組みになっている。文藝春秋の刊行なので専門書とは言えないようにも思うが内容は濃い。
特色はイスラム地域の歴史専攻の著者が日本史に挑んだことだろうか。そのため 叙述の中にイスラム地域のエピソードが出て来たりして日本史専門の人が書くのとはまた違った味わいがある。
内容は徳川家の歴代将軍を順番に取り上げて将軍の在位期間中の事績をしるしていくものだ。そのため江戸時代の通史となっている。
一口に「歴代将軍」と言っても在位期間の長い人ばかりではないし書くことが少ない人もいる。それがひとり分の分量の差となっている。
用語の特徴としては著者は「幕府」という言葉を極力使わないようにしている。当時の言葉を使う方針なのだ。これで改めて「幕府」という語は歴史学の用語なのだということを再確認した。著者の見識がこういう所に現れている。
日本史としてはやや異色だが色々な刺激に満ちた著作だ。
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