大久保利通についてのまとまった本を初めて読んだ。「独裁者」として語られることの多い大久保利通のそれとは違った像を描いている。
大久保は「義」と「理」を重視し、正しいことか、十分に筋道が立っているかを重視し、決めた後はぶれないで実行していった人としている。実行型の政治家といえようか。それも、自身で実行するのではなく、その環境を作って然るべき人に実行させるやり方だ。自身の功業を求める人には無いやり方のように思えた。
大久保自身の書き残したものを中心に同時代資料を丹念に読み込んでの著作だ。原資料を現代文に直しているのは読者への便宜を図ったものと思われるが、注によって原文参照が必要になるのでやや煩わしいと思う時もあった。
丹念な注と詳細だがわかりやすい年表がついているので、大久保の足跡がよりわかりやすくなっている。そういう意味では丁寧に作られた本とも言える。
分厚い本ではあるが、著者の文章がわかりやすいので一気に読み進んだような印象がある。
0 件のコメント:
コメントを投稿