現在は「忠臣蔵」にあまり関心があるわけではないが「軍資金の話」というので読んでみた。
内容は事件の経過についてはよく知られていることなのであまり筆を費やしていない。やはり決算書の分析が中心となっている。
軍資金の元となったものをまず記しそれをどのように使っていったのかを決算書に沿って記していく。そのため仲間との連絡をどのように取っていたのか、どのように討ち入りに向けて行動していったのかが具体的にはっきりとなっていく。
討ち入りが成功していることを知っていると、それに向けての準備が順調に進んだように思いがちだが実際はそうではなく様々な意見の相違があり、最終的に討ち入りに持っていったのは大石の手腕も大きいと著者は指摘している。
軍資金を中心として書かれたものはこれまでないような気がしている。そういう点は貴重な本だ。
もちろん、討ち入りの様子や同時代の討ち入りへの評価についても目配りしている。一方的に誉めそやしていない点はさすがと思った。
また討ち入り後の関係者の動向についても記されておりこの行動がどのようにその時代に受け止められていたかも実感できる。
ユニークな忠臣蔵関係著作だ。
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